「介護士で年収650万越え⁉時給は3260円⁉」〜給与を世界と比較・高収入の実態

介護

現在の日本全体の平均年収は4,453,314円、中央値は3,967,314円です。日本の介護士の平均年収は約360万円ですが、これは日本全体の平均年収と比べても低い水準です。では、他の国の介護士の給与はどうでしょうか?介護士は高齢者や障害者の生活を支える重要な職業ですが、国によって給与や待遇は大きく異なります。 ここでは、日本を含む13カ国の介護士の平均年収を比較してみましょう。

世界13カ国 介護士平均年収

1位 スイス: 約6,870,000円
2位 デンマーク:約550~600万円
2位 オーストラリア: 約550~600万円
4位 アメリカ: 約460万円
5位 ドイツ: 約430万円
6位 イギリス: 約380万円
7位 日本: 約360万円
8位 フランス: 約350万円
9位 カナダ: 約340万円
10位 イタリア: 約320万円
11位 韓国: 約290万円
12位 ブラジル: 約120万円
13位 アルゼンチン: 約86万円

※介護士の給与は地域や施設、経験によっても異なりますので、具体的な数字は異なる可能性があります。また、介護士の需要が高まっている国や地域では、給与水準が向上していることもあります。


この結果から、スイスの介護士の平均年収が最も高く、アルゼンチンの介護士の平均年収が最も低いことがわかります。 日本の介護士の平均年収は世界平均よりも高くもなく低くもないといった水準ですが、物価や税制なども考慮する必要があります。 また、介護士の給与は資格や経験、勤務地などによっても変動します。 介護士の給与はその国の社会的な価値観や福祉政策にも影響されます。 介護士は世界中で需要が高まる職業ですが、その待遇にはまだ改善の余地があると言えるでしょう。

1位 なぜスイスの年収はこんなに高いのか?

見事に1位を獲得したスイスですが何故、介護士の年収が650万を超えるのか?その背後には多くの要因があります。

そもそもスイスは高物価の島」とも呼ばれるほど物価が高い国です。当然介護職の給料も高いです。 スイスで働いている介護職員の平均年収は48411フラン、日本円にすると687万円です。 平均時給は約23フラン(3260円)です。 日本で働いている介護職員の平均年収は約360万円なので、スイスの介護職員の給料は約2倍近く高いと言えます。

しかし、スイスの給与は本当に高いのかという問題について分析しています。           スイスでは所得税と健康保険料が給与から天引きされないため、手取り給与が高く見えることがあります。しかし、これらの費用は個々の人々が自己負担しなければならないため、実際の生活費は高くなります。手元に残るお金はそれほど多くないということがわかります。

食費、ドリンク代、レジャー費用などの日常生活費は非常に高く、収入の大部分を占めます。特に保育費は世界で最も高額であり、家庭の経済的負担を増大させています。また、交通費も収入の約8%を占めるとされています。スイスは公共交通網が発達していますが、その利用料金は決して安くありません。これらすべてを考慮に入れると、スイスの給与が高い理由が理解できます。

スイスで介護職をするには、介護士や看護師などの資格を持っている必要があります。 また、ドイツ語やフランス語などの公用語を話せることも求められます。 スイスでは、介護職は社会的にも尊敬される職業であり、高齢者や障害者の自立を支援することが重視されています。

ちなみに、看護師は平均月収7600フラン(約87万円)、看護助手は3955フラン(約45万円)、介護老人福祉施設の新人介護士は3850フラン(約44万円)です。



2位 世界幸福度ランキング第二位のデンマーク

デンマークは、世界幸福度ランキングで2021年に第二位になった国で、福祉国家として知られています。その中でも、介護職は高い給与水準を誇っており、2019年のデータでは平均月収が約46万円、年収では550万円~600万円にもなるということです。これは、日本の大手企業や難関資格保有者と同等のレベルです。


デンマークの介護職の給与が高い理由の一つは、税金が高いからだと言われています。デンマークでは所得税が50%、消費税が25%という高率ですが、その代わりに教育費や医療費が無料であり、福祉関係で働く人の給与に還元されています。


もう一つの理由は、資格や経験に応じて給与が決まる制度があるからです。デンマークでは、介護職員は社会福祉士と呼ばれ、社会保険助手や社会福祉看護師などの資格を取得する必要があります。また、勤続年数によっても給与ランクが上がります。このように、キャリアアップをすることで給与もアップしていくという仕組みがあります。                              以上の事からデンマークの介護士の給与は高いとは限らないと言うことがわかります。

3位 最低賃金が世界一高いオーストラリア

留学.NET@オーストラリア・フィリピンチャンネル→(https://youtu.be/0Bvsv5vOvOk

オーストラリアは世界で最も最低賃金が高い国とされています。

2020年のデータによると、オーストラリアの最低時給は12.9ドル(約1,250円)でした。また、2022年のデータでは、オーストラリアの最低賃金は1時間あたり14.47ドル(約1400円)となっております。最低賃金が1400円とは夢のようですよね。そんなオーストラリアの給与が高い理由はいくつかあります。


まず、オーストラリアは資源国であり、移民による人口増加や経済の好調さが給与の上昇を支えています。
また、2000年頃から続いている高いインフレ率も給与の上昇に寄与しています。物価が毎年上昇しており、それに合わせて賃金も伸びています。オーストラリア統計局によると、オーストラリアの週平均収入は過去一年間で2.4%上昇し、フルタイムで働く人の平均的な収入も一年で2.3%の上昇率を見せています。このように、オーストラリアでは毎年1%~2%台の賃金上昇を見せています。しかし、物価も同様に上昇しており、特に家賃は比較的高いです。

ちなみに、オーストラリアでは、フルタイムで働く正社員の場合、年間4週間(20日間)の有給休暇が保証されています。
これは、労働者の休暇日のうち、雇用主から賃金が支払われる有給の休暇日のことを指します。使用しなかった有給休暇は繰越しして累積させることができ、退社時にまとめて使用したり、現金化することも可能です。シフト制の仕事などでは、これが5週間になることもあります。
これは、オーストラリアの労働法の一部であるNational Employment Standardsに基づいています。このような制度は、日本の労働者から見たら夢のようですよね。羨ましい…

先進諸国 高齢化率 第2位のドイツ

引用:2020年の世界の主要国における高齢化率(令和4年版高齢社会白書(全体版)高齢化の国際的動向より引用改変

先進諸国の中で高齢化率が一番高いのは日本で28.6%。続いて第2位がドイツで21.7%。ドイツの介護士の平均年収は約470万円で、日本より高い水準ですが、ドイツ国内の全産業と比べるとやはり低い水準です。

ドイツにおける介護従事者の月給は、ドイツ全体の中央値として2621ユーロ(約35万円)となっています。年収換算すると約430万円程度となります。ただし、これは平均的な数値であり、地域や施設、経験年数などにより異なる可能性があります。また、ドイツでは多くの外国人介護士が働いており、その待遇もさまざまです。
また、ドイツの介護士の給料が日本よりも高い理由はいくつかあります。

年功序列制度:ドイツも日本と同じように年功序列で給料が増えます。これは、勤続年数が長いほど給与が上がるという制度です。

ポジションによる給与の差:ポジションによる給与の差が大きく、よく稼いでいる労働者とそうでない労働者の差があるためです。

税率ドイツは税率が高いため、総支給金額の6割が手元に残ると言われています3。

外国人労働者の受け入れ:ドイツでは多くの外国人介護士が働いており、その待遇もさまざまです。

これらの要素が、ドイツの介護士の給料が日本よりも高い理由となっています。

介護職員におけるドイツと日本の人材争奪戦

ドイツでは、介護職員の不足が深刻化しています。そのため、ドイツ政府は「トリプル・ウィン」という二国間協定を通じて、フィリピンやセルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナなどから専門職の「高齢者介護士」を目指す人材を受け入れています。これらの人材は、自国で看護師や介護士の資格を持っており、ドイツでの語学研修や専門職への研修を受けています。


一方、日本でも介護職員の不足が深刻化しており、新しい在留資格「特定技能」で外国人労働者の受け入れを始めています。しかし、日本と他国との間で人材争奪戦が起きており、外国人労働者に日本を選んでもらうことが課題となっています。


ドイツと日本は共に介護職員の不足に直面しており、両国ともに外国人労働者の受け入れを進めています。しかし、世界的な人材争奪戦が進行中であり、各国は自国を選んでもらうためにさまざまな取り組みを行っています。これらの取り組みは、各国の介護業界が今後どのように発展するかに大きな影響を与えるでしょう。

介護士で年収を上げる5つの方法

介護士の年収を上げるためには、以下の5つの方法が考えられます。

資格を取得する: 介護福祉士や社会福祉士などの資格を取得することで、資格手当や処遇改善金が増え、給料が上がる可能性があります。 また、資格があるとリーダーを任されたり役職を与えられたりするので、より高い給料で働ける可能性が高まります。

夜勤を増やす: 夜勤を増やすことで、労働基準法で定められている「割増賃金」や、各事業所の夜勤手当を受けられます。 1回の夜勤では4,000円~8,000円ほどの夜勤手当がつくことが多く、月5回夜勤に入ったとすると「4,000円×5回×12か月=24万円」も年収が上がります。

キャリアアップする: 管理者やケアマネジャーへのキャリアアップも給料アップにつながりやすいです。実際に職種ごとの給与を比較してみると、介護職員よりも2万円~7万円ほど給与が上がるというデータがあります。

手当の多い企業へ転職する: 給料が高い施設に転職することも一つの方法です。また、多くの企業では資格手当として、「実務者研修」や「介護福祉士」といった資格を有する職員の基本給を上げるなどの施策も行っています。

平均給与の高い施設へ転職する: 平均給与の高い施設へ転職することも考えられます。これにより、自分自身のスキルや経験を活かしてより高い給料で働くことが可能になります。

これらの方法は、自分自身のスキルや経験、そして働き方によって適用できるものが異なります。自分自身に合った方法を見つけて、年収アップを目指しましょう!

まとめ

今回は、介護士で年収650万越え!?時給は3260円!?〜給与を世界と比較・年収の上げ方について解説いたしました。スイスやデンマークなど年収が高く見えますが「給与が高い=豊かな生活」とは限らないことを理解することができたかと思います。各国の生活環境や社会制度を考慮に入れて、給与や生活費を比較することが重要です。日本で介護士として年収600万以上稼ぐには管理職などにキャリアアップするか待遇の良いとこへ転職するのが一番の近道かと思います。自分自身に合った方法を見つけて、年収アップを目指しましょう!



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